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中国語五里霧中(その1) 文法

 

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さて今日からは、私の中国語学習の来し方および現在を公開します。例によって、語学ないし中国語に興味のない方は、さっさとスルー願います。

 

 語学といえば、どのように学ぶか=学習法には、昔から変わらない区分があります。それは文法と4技能(読む、書く、聞く、話す)です。どれをとっても私は未完成、発展途上の段階なのですが、それでも何年か中国語学習を続けてきた者として、新たに中国語を始めようとする方にアドバイスができれば、と思います。また、そのアドバイスも私の力量では総合的・体系的にというわけにはいかず、たぶんに脱線や独断を含むので、その点は悪しからず…。

 で、今日はその1、文法です。

 

 

 文法については、さしあたり①どんな文法書がいいのか、②どのように使うか、③いつ読むか、がポイントになります。

 ①のどんな文法書がいいかは、ずばり(以前にも紹介した)『中国語の文法書』(相原茂ほか 同学社)がいいと思います。書店の中国語コーナーに行くと、「文法書」と銘打った本は何冊かありますが、私が思うに、これが最も読みやすい。400ページ近いボリュームに少々ひいてしまうかもしれませんが、実際に読んでいくとたいした負担ではありません。各課にドリルが用意されていて、これを真面目にこなせば、読み終わるときには中国語のひととおりの基礎がクリアーできます。もう20年以上も前の出版ですが、20年を経ても、これ以上のものは出ていないと思います。

 ②はどのように使うかですが、文法書は読んでいて理解できない箇所があっても、一度通して最後まで読むべきです。その後では、テキストなどで分からない文に当たったときー例えば「使っている単語はすべて理解できるのに、文全体の意味がつかめない」とかー、あるいは日頃から感じている疑問点ー「了」や「就」や「会」の使い方とかーについて、必要な部分を拾い読みすればいいでしょう。

 そして③文法書をいつ読めばいいかとなれば、学習の早い段階で読む方がいいと思います。なぜか?

 文法は、街歩きをする旅行者にとっての地図のようなもので、あらかじめ頭に入れておくと、歩く時に方向や見当がつきやすいのです。それと、中国語は日本人にとって、外国語の「代表」である英語ともラテン系の言語とも似ていない言語なので、「どんな言語か」の全体像を早い時期につかんでおくことは決して無駄じゃありません。

 以上、一言でいうと、文法書は早い時期に一度通して読むべし、です。別にドリルの問題を解かなくとも、小説を読むように筋書を読むだけでもかまわないのです。

 

 それで思い出したこと。ずっと以前、私が中国語のちの字も知らなかった頃、何度か「中国語の文法は英語と同じらしい」と聞きました。なぜかといえば、「I love you.」の中国語は「我爱你」で、同じ「主語+動詞+目的語」構造だから…というものでした。しかし実際に学習を始めてみると、これは誤解でした。この点は『中国語の文法書』でも明快には説明されていませんが、中国語の文構造は、日本語と同じ「話題+説明」であって(☜話題は「主題」とも言い、このような構造の文を主題文といいます。)英語の「主語+動詞」構造とは違います.。この「話題」とは、文字どおり「話す題材」のこと。何について話すか、の何です。一方の「主語」の方は、必ず文の動詞の主体です。このことをもっと知りたい方は、「主語と話題(または主題)の違い」を調べてみてください。

 もう一つ。日本では英語教育を中学生(現在では小学生)から始めるためなのか、あるいは会話力を重視するためなのか、なによりも「英語に慣れる」ことが目標で、正面から文法を扱わないようです。私の記憶でも、私がいわゆる英語5文型(☜本ブログの冒頭画像を参照されたし)を知ったのは、すでに高校生でしたね。文法はテストには出題されないでしょうが、語学では重要です。(☜現在は英語5文型を教えないそうですが、私はむしろ中学校の段階で教えた方がいいのではないかと思います。)

 中国語の場合、学習者はほぼ大学生以上の成人と考えていいでしょう。文法を理解するには学習者に一定水準の抽象能力が必要ですが、中国語の学習者はそれまでの語学学習歴からして、小学生、中学生よりずっと容易に文法用語を理解できるはずですから、ますます早めに読んだ方がいいのです。 

 

 今日はこれまで。