出国というより 「脱出」…。 それ、早く言ってよ!
※台湾から第一報の画像が、このような、よくある「これ食べたんです」ショットでいいのか? …いいんです。☜桃園空港地下のフードコート、”新東陽”(お粥屋さん?)の『廣東皮蛋瘦肉粥』。台湾のわりに塩味がやや濃い目。お粥は薄味がいいと考える私は、勧めません。
さて、ようやく台中にいます。アパートの部屋です。24℃。
日本を出てまだ3日目なのですが、なんだか1週間も過ぎたような感じです。というのも、最初の出国の日が、えっ!!と絶句させられる日だったのです。その顛末を報告すると……。
空港で、私が乗る某LCCのチェック・イン・カウンター前に進み出ると、担当の女性スタッフが私の予約内容を見て(予約では、同じLCCが運航する往復便を指定)、
「滞在が90日を超過していますね。ビザを持ってますか?」
私はビザを持っていないこと、4月に中国本土にいったん出国して、滞在期間を更新する予定だ、と答えると、そのスタッフがすらすらと
「90日を超過しない日までに帰国する航空券を持っていない人は、今日、この便に乗ることができません。搭乗するには、帰国便の予約がすでに成立していないといけません。これは当社のポリシーですから。」
えっ?!!
一瞬、目の前にいる日本人のスタッフが、なんだか外国人のように思えてきました。その態度は、これまでの「いらっしゃいませ」一杯のにこにこモードから、一瞬でぴしゃりと「あんた駄目! とっとと退場!」モードへと切り替わり…。
驚いたものの、私は抵抗を試みて
「えーっ? ! そんなこと、いったいどこに書いてあるの? 聞いてないよ。」
しかし、あわてふためく私をよそに、スタッフの表情はすっかり「あんたもう終わり。わたし忙しいの!」モードで、会社が使用するカウンターの一番隅を指差して
「あそこのカウンターに行って下さい。」
青くなってあたふたとそちらに移動すると、今度は別のスタッフ。その指示は、
本日のこの便に乗りたければ、ここで今すぐ、帰国便を早めるか、入国から90日を過ぎない日までの間で別の台湾出国便を予約しなければならない。まだ間に合うから、今、予約してください。
しかし私の帰国便は学期最終日の翌日であり、私は最後まで授業に出席するつもりなので、帰国便を早めることは難しい。一日二日の違いであっても、90日は超えます。こうなるともう、台湾と日本を往復する別便を追加手配するしかありません。
この後、このスタッフが自社運航便の空席状況を調べてくれましたが、いろいろあってらちがあきません。だんだんと時間が迫ってきます。(今ごろは優雅に待ち時間を過ごしているはずだったのに、何だってこんなことに? ブツブツ……) しかしスタッフは私一人にかかりきりになるわけにもいかず、
手続き終了まで、時間は十分ある。空港内では 、30分もあればWi-Fi を使って予約できる。運航会社は当社でなくて構わない。自分で探して予約してください。以上。
そこで私はスマートフォンを睨みながら、じりじりじり………じりじりじり………。
結論:無事になんとか滞在90日以内に帰国する便の予約が成功し、LCCから搭乗許可が出て搭乗券を貰ったのが、搭乗開始の30分前。幸い、セキュリティ・ゲートも混んでいませんでした。
(☜予約できた便は、あせって探すものだから、同じLCCが運航する台湾ー札幌の往復便。4月に帰国し、数日滞在後にとんぼ帰りします。)
結果オーライでしたが、これですっかり気が抜けました。おかげで、飛んでいる4時間が、ずいぶん長く感じられました。
さて、そこでこのLCCの、ノービザの利用客には必ず滞在期間(=90日間)以内の帰国便手配を要求し、この手配無しでは搭乗させない、という方針について。
この方針は不法滞在の可能性を無くすためにけっこうなことだと思いますが、空港でチェックインの時にがつんと申し渡すというやり方、これはどうなんでしょうか?
今回の私の台湾往復は同じ会社が運航する便なのですが、おそらくこのLCCでは、すべての日本人出国者を対象に、復路便の日付と予約状況を確認しているのだろうと推測します。ならば利用客に対しては、このポリシーとやり方を、あらかじめ自社のWeb サイトで一言アナウンスしたらいかがなものなんでしょうか。
この件、滞在期間に詳しい人たちには「あんた、そんなことも知らないで台湾に行くの?」と言われる問題なのかもしれませんが。とにかく、私はびっくりしました。
それ、早く言ってよ!
台湾到着後、桃園市内で1泊し、翌日また空港に戻って統聯の台中行きバスに乗りました。
「台中までバスで行く」と言うと、宿泊先の女性スタッフから「高速鉄道に乗れば40分で行けるのに」と不思議がられ、しかたなく「バスに乗るのが好きだから」と答えておきました。
出発時のひと騒動で興奮したせいか宿では寝つきが悪く、台中に向かうバスの中では半分くらい寝ていました。それでも起きた合間に、車窓から風景を眺めます。
最初、高速道路の両側は広い平野で、見渡す限り山がありません。高層ビルが林立する街並みが流れ、消え、民家と混在する小規模な田園風景が見え(このへんでは、水田もコンクリ製の畔で囲まれています)、やがて水量の少ない大きな河を何本か渡ると、左手に山が見えて台中に入りました。
バスを降りると、夏の暑さを予感させるモワッとした温かさが身を包みました。
この日、予定していたアパートに無事、即日入居することができました。まずは、ひ
と安心です。
今日はここまで。やれやれの出国でした。
今日の一言:「それ、早く言ってよ!」
後日(2019.3.3)訂正:本件はどうしても気になるので調べたところ、次のことが分かりました。「どこに書いてあるのか?」と言えば、以下の部分に書いてあるのです。よって、「自社サイトで一言アナウンスしておくべきではないか?」との指摘は当たらず、謹んで撤回いたします。暴言、失礼いたしました。
(しかし実際にこの部分(原文は英語)を読んでも、何を言いたいのかが分かりにくい文章になっています……。)
(記載箇所)予約確認メール中の「お知らせ」の一つ、「ビザ必要国の場合」の more information のなかの以下の部分。
「HNLから出発する最初の(当社)フライトで入国時に米国税関国境警備官によって決定されたVWP旅行者(☜管理者注:90日を越えて滞在する不法滞在者のこと)を削除する必要があります。」
以上