你好!台中 ~ にいはお!たいちゅう ~留学記

70まじか、ものずきシニアの台湾台中留学生活

百貨店に行ってみた

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※中友百貨店内の誠品書店。優れたデザイン(設計)で知られる店で、こうした写真を撮るためだけに来る人もいます。

 

 さて今日は、台中市内の二大デパートを、フードコートに焦点を当ててレポートします。

 私の関心はもっぱらフードコートですが、一つだけ別の題材にもふれます。

 

 

 私が実地調査してきた二大デパートは、中友百貨店と新光三越台中中港店です。

 台中市内のデパートと言えば、このほか廣三SOGO百貨や台中大遠百も知られており、それ以外にもいくつかあります。なんといっても、人口280万の街ですから。それらのうちから、この二つを選んだ特別な理由はありません。二つとも私の住む場所からバスで行きやすい場所なので、という程度です。

 台中大遠百に至っては、後で分かってみると新光三越デパートのすぐ隣で、フードコートが充実したデパートである、とのこと。私は新光三越の視察を終えて出た後、その台中大遠百の前でアイスバーを買って食べていたのですが、そこがデパート前とは知らず、入らずに帰ってきました。知らなければ、こんなものです。

 

 さて中友百貨店は、3つのビルーA、B、C棟ーの各階をすべて空中回廊で繋げるという、面白い構造をしています。場所は台鉄台中駅を真ん中に広がる中心街の入り口に当たるので、私はバスに乗るたびに、よくデパート前を通過します。いつ通っても人の絶えない、賑やかな場所です。

 

 本日の画像としてアップした誠品書店は、C棟の10階と11階のぶちぬきです。ご覧のとおりぐるりの回廊構造で中央の空間が広く、ユニークで贅沢なつくりとなっています。画像の中央に見えるベンチを置いた読書場所以外でも、回廊に座りこんで本を読みふける人がいたりします。店員がそれを注意して歩くこともありません。書店というより、図書館という雰囲気です。

 書店と図書館ーー。何が違うのかと言えば、書店は本を売るための場所であり、一方の図書館というのは、人がなんらかのテーマを抱えてきて、調べ、考え、じっくりと時間を過ごす場所ではありませんか。この書店には、その雰囲気があります。振り返って、日本の大型書店の「売らんかな」機能一辺倒の設計について考えさせられます。

 私が台湾で書店を訪問するのは、これが初めてです。試しに書棚から数冊を手に取り、ページをめくってみました。はたせるかな、なかの活字はすべて漢字でした。小説家の新刊の短編集あり、健康カリスマの書いた健康本あり…。漢字漢字漢字。ここは台湾なのでそれは至極当然の当たり前ですが、私には、なんだか奇妙な感覚が残りました。それは「本当は、これらの本は日本語で書かれているんじゃないか……」という、まったく根拠のない、寝呆けた子供のような奇妙な気持ちです。ちょっとした行き違いで、すべての活字が突如漢字に置き換わってしまったが、ある朝目が覚めると、すべてが日本語に戻っているような……。

 しかし、ここは台湾です。いかんいかん。

 

 さて、私の目的地は、食べている現場です。

 中友百貨店の地下三階は、3棟分をつなげた巨大なフードコートになっています。配置は30軒の店が壁際に並び、客はあるいは店内の客席で、あるいはコート中央のテーブル席で食べます。私が観察した時間は午後3時を過ぎていましたが、にもかかわらず土曜日のこの時間、台湾人は各店舗で衰えない食欲を見せていました。

 30軒のなかには、日本、韓国企業による出店もあります。日本企業の店名をあげると、大戸屋(日本料理)、千錘新潟醬豬排(とんかつ)、麺屋虎徹(ラーメン)、岩崎家(?)、三田製麺所(うどん)、八坂丼屋(?)、北村豆腐屋(?)、CoCo壱番屋(カレー)、花月嵐拉麵(ラーメン)となっています(☜確認不足で、数軒増えるかもしれません。悪しからず)。

 

 一方の新光三越台中中港店には、本日日曜日行ってきました。

 中友百貨店がショッピングモールに近いイメージであるのに比べて、こちらは正統派の統一的なコンセプトをもったデパートという押し出しです。新光三越は現在、台湾の6都市で21店舗を展開しているそうで、面白いのは、店名の読み。私は「三越」をてっきり「サンユエ」と漢字読みするのだろうと思っていました。しかし、外れでした。店自身はもちろん、バス停の名もバスの車内案内も、日本語読みの「ミツコシ」を守っていました。 

 三越の場合、食べ物系スペースの配置はいくつかの階に分かれます。各階を見て回った印象では、フードコートが他の売り場をしだいに圧倒しており、それを後押ししている台湾人の飽くなき「食欲」に改めて敬服しました。私は2時過ぎまで現場にいましたが、行列に並ぶ人、客席で食べる人の波がいっこうに引かないので、しかたなく現場で食べるのは諦めました。

 こちらも日本企業の店名をあげておくと、次のとおりです。

 新宿さぼてん(とんかつ)、ミスタードーナツ、DONQ(パン)、邁泉(とんかつ)、金子半之助(天丼)、一風堂(ラーメン)、乍牛(かつ)、丸亀製麺(うどん)、らあめん花月嵐(ラーメン)、乾杯(焼肉居酒屋)(☜こちらも確認不足で、数軒増えるかもしれません。悪しからず)

 これらの店が台湾では、どの程度の価格で提供しているのか、参考までに、いくつかの店の代表的なメニューの価格をあげておきます(1元=3.7円)。

①金子半之助の天丼:400元

らあめん花月嵐のラーメン:170元~

一風堂のラーメン:280~320元

 ④丸亀製麺のうどん:(かけ)M69元 L99元  (卵とじ天丼)139元 

 ーー私が北海道でも日頃お世話になっている丸亀製麺、ここのメニューには、「豚骨」「タイ風スパイシーポーク」「トマトチキン」各うどんもありました(☜ちなみに価格は、豚骨うどん124元)。こうした、いわばアジア版メニューが、日本の丸亀製麺に逆輸入される日は来るのでしょうか? それとも、もう来てる?

ーー原材料の輸入コストなどを考えると一慨に高いとは言えませんが、台湾の物価水準を考慮すると安くもありません。しかし店の賑わいを見ていると、台湾人の懐にはさほど響いていないようです。

 

 今日の一言:台湾人の食欲には、フードコートがいくつあっても足りません。

 

 

 今日はこれまで。