彩虹眷村に行ってきた
※「村」の正面となる場所です。これは比較的人の少ない時を狙ったショット。
さて、今日は頭を切り替え、ふらふらと台中の一大観光スポットである彩虹眷村(英語名:レインボー・ヴィレッジ)に行ってきました。
私の住む地区から彩虹眷村のある場所まで、どうやって行ったらいいのか。
新参者であり外国人でもある私としては、思わぬトラブルを避けるために、この種の事前調査に数時間をかけます。
ネットで調べたところ、私のアパートの近くを通るバス路線の一つが、彩虹眷村のすぐ近くを通ることが分かりました。ラッキーです。便数は少ないのですが、バスはとにかく安さが魅力です。
念のため、この路線沿いの主要なバス停留所の名称を、ノートに写しておきます。初めて乗る路線なので、今どこを走っているのかが分からなくては困るのです。先日も、ぼーっとしているうちに、目的のバス停を乗り過ごしてしまったことがありました。(☜ふつうは持参したスマホを見て確かめればいいのですが、なにしろ私のスマホは、Wi-Fi が飛ぶアパートの部屋と語学学校でしか繋がらない、という特殊な代物なのです。)
こうしてバス路線は正しく見つけたものの、所要時間の計算を間違えて、私はずいぶんと早くからバス停に立ってしまいました。中途で気がつきましたが、今更帰るわけにもいきません。なにしろ便数が少ないのです。結局、バスがやって来るまで、1時間数十分立っていました。
実にじっくり待ちました…。私も気が長くなりました。
彩虹眷村の周囲は、あちらこちらでアパートや大きな施設を建設中で、まさに再開発地区そのものです。その荒々しい開発風景の中に、この派手派手で極彩色の「村」が、孤島のようにぽつんとあるのです。
この村は、今や押しも押されぬ有名観光スポットですが、入場料はとりません。その代わり、村を構成する建物の一部を店舗にして、そこで観光客を相手に、コーヒーやアイスクリーム、キャンディーや派手派手模様のTシャツ、帽子といった「村グッズ」を販売しています。
敷地の広さは、周囲のトイレや子供用の遊び場を含めても、せいぜいニ百坪ほどではないでしょうか(☜但し、隣地に比較的広い駐車場があります)。その中に、こじんまりとした平屋が肩を寄せ合って建ち、その建物の壁だけでなく敷地を囲む塀にも歩く小路にも、ところ狭しと自由でユーモラスな絵が描きつくされています。
「この絵の感じ、どこかで見たことがあるなぁ…」と思って頭の中を探ると……。
思い出した! それは、テレビアニメ「ちびまるこ」のテーマソング「踊るポンポコリン」の背景世界に、とてもよく似ているのでした。
そう言えば、どちらもシュール……。
土曜日の昼近くの時間です。村の狭い小路を、老若男女いろいろな肌の色をした観光客が、あちらでもぞろぞろ、こちらでもぞろぞろと歩きまわり、至るところでカシャカシャと、スマホやカメラのシャッターが切られます。飛び交う言葉は、こちらの白人家族は英語、そちらの中年夫婦は中国語、そこの若者3人組は日本語、この団体はおそらく大陸の中国語。そっちのにぎやかな数人はタガログ語のような…、それからこの3人連れはインド人だからヒンドゥー語か……等等等。
彩虹眷村は極めてユニークな場所ですが、数知れない国籍の観光客がうろうろするこの状態は、まさに地球村です。
村の歴史を読むと、これらの絵が描き始められたのは2008年のことであり、この場所が観光スポットとして認められたのは、2010年だといいます。
まだ湯気のたつ、ほやほやの観光スポットなのでした。
帰りのバスに乗り込む前、バス停前にある食堂に入って昼飯。
ここは自助餐=カフェテリア方式で、客はずらり並んだおかずの中から、自分の好きな5種類を選ぶことができます。おばさんはプレートにご飯を盛ってから、「どれにする?」と待ちますが、私にはどれがどんな味なのか分からないし、中国語も口に出てきません。めんどうになって「任せます。何でも食べられます。」と言ったところ、店のおばさんは数種類の茹で野菜と鯖フライを選んでくれました。当地に来てから、魚を食べるのはこれが初めてでした。
この方式ならば、毎日通っても飽きが来ず、野菜も補給できます。値段もリーズナブルでした。私の住む場所にも、こうした方式の食堂があるといいのですが、今のところ、一軒も知りません。なぜでしょう? 学生街なのに…。
今日はこれまで。